昔、35歳の男性社員が異動してきたときのことを思い出しました。
希望通りか、希望に反してか35歳で5つ目の部署というのはかなりの動きの激しさなのです。
確かに仕事ぶりが変わっていたのです。
肉体的苦痛は良く知りませんが、精神的苦痛を苦痛と思ってない気がしたのです。
むしろ好んでいるようにも見えました。
昔は、ハラスメントなんて言葉は無くて、上司から怒鳴られたり、女子社員の前でつるし上げられ、今ではありえないような場面もあったと思います。
私なら立ち直れないなあと思っていました。
当時、それは特別なことではなく、ちょっと厳しい指導や教育だったのです。
決して人格否定やいじめではなかったと思います。
その人は上司に好かれるような、お世辞など言わず、社内の付き合いなども一切しなかったのです。
怒られるといっても、その内容は軽く謝れば済むようなことや、
”今後は気をつけまーす ” 程度で終わることだったのです。
決して教えても出来ないような人ではなかったのです。
むしろ頭のいい人だったと思います。
対応が下手だから、小さいミスでも上司を必要以上に怒らすことになってしまうのです。
上司に限らず同僚にも同じ対応だった気がします。
同僚からも慰められるようなことも無く、助けを求めるでもなく、落ち込んでいる様子もありませんでした。
だから友達もあんまりいなっかた気がしますし、友達を作ろうともしなかった気がします。
人を怒らせるテクニックは日本一みたいな感じだったので。
そして、みんながあきらめて、必要以上に関わらなくなりました。
決して、仲間はずれや無視する“いじめ”などではありませんでした。
結果、存在感はなくなりましたが、一見平和になったのです。
そしてしばらくすると、その人は異動してしまったのです。
上司の意思か、人事部の対応かは判りませが6つ目の部署に行ってしまいました。
今も会社を辞めるわけでもなく、淡々と勤務しているようです。
今思うと、わざとみんなの嫌われようとしてたんじゃないだろうか?
わざとミスをしていたんじゃないだろうか?
わざとみんなを怒らせようとしていたんじゃないだろうか?
もしかして、いじめて欲しかったんじゃいないだろうか?
みんなが怒らなくなちゃったから、異動希望出しちゃったんじゃないだろうか?
もっと、陰湿に怒ってあげればよかったんじゃないだろうか?
机の下で、蹴ってあげればよかったんじゃないだろうか?
すれ違うとき、足を踏んであければよかったんじゃないだろうか?
後ろからお尻をツネッテあげればよかったんじゃないだろうか?
結果、みんな何もしなくなったことで、いじめちゃったんじゃないだろうか?
“ドMのいじめ方はいじめないこと”だったんじゃないだろうか?