計画性のない生活

サラリーマン生活も終盤を迎え、日常の気になることや面白いことを書かせていただいてます

ディズニーランドで少年の心を取り戻しかけたおっさん

でぃず最近、「としまえん閉園」というニュースが報じられました。跡地は東京都の防災公園やワーナー・ブラザースが経営する「ハリー・ポッター」のテーマパークに変わると書いてありました。

 

としまえん」は、私が子供の頃(1970年代)に行ったことがあります。

波のプールで遊んだのが「としまえん」だったと記憶していますが、子供を連れて行った記憶はありません。

私の子供たちの時代は、やはりディズニーランドでした。

 隔世の感を覚えます。

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息子が小学3年、娘が小学1年のころ、ビデオを持って家族4人でディズニーランドへ出かけたときの記憶がよみがえりました。

まだ、8mmビデオを使っていた気がします。

その日の娘は、昨日からの興奮状態が今も続いていました。

見るものすべてにときめいているようで、目が輝いていました。

典型的な微笑ましい4人家族の風景だったに違いありません。

 

しかし、私は何故こんなに混んでいるのが不思議でした。

幼い子供が喜んで来るのは理解できます。

一歩譲って中学生や高校生が楽しんでいるのも理解しましょう。

死ぬまでに一回ぐらい見ておこうとかいう老人や、めったに東京(千葉だけど)にこない地方の方やインバウンドの方々が来場するのは理解できます。

それ以外の、子供連れでない大人たちが多すぎる気がしていました。

としまえん」を初めとする、日本固有の老舗遊園地では、これほど大人は見かけないのではないでしょうか?

海外のディズニーランドも、大人であふれているのでしょうか?

それとも、日本特有の風景なのでしょうか?

 

「誰が来ようと大きなお世話」といわれればその通りなのです。

「あんたに関係ないだろう」と言われりゃ・・・・・・関係あるのです。

なぜなら、高いチケットを買ったのに、この混雑で満足にアトラクションに乗れず、パレードを見たくても良く見えないのです。

背伸びして、必死にパレードを見ているわが子が不憫で、肩ぐるまをせざるを得なくなるのです。

おかげで腰が痛くなります。

これらはすべて、いつまでも “少年少女の心を持った大人” が多すぎるせいに他ならないのです。

 

大人の休日は、競馬やパチンコをしている方が健全に思えるのは私だけでしょうか?

ディスニーランドで、はしゃいでいる大人は、健全なのでしょうか?

ビッグサンダーマウンテン90分待ち。スプラッシュマウンテン80歩待ち・・・

この辺の山は、やたら待たされるのです。

ディズニーランド滞在中の80%は並んでいるような気がします。

この時間は何とかならないかのでしょうか?

みなさんはこれで満足なのでしょうか!立ち上がりましょう! ”少年の心を持たない大人” たちよ!

 

「いやなら来るな!」と言われることも理解しています。

その上で来園しているのだから「文句は言うな!」との声が聞こえてきます。

おっしゃるとおりです。

しかし、その日の私はいつもと違っていたのです。

前回来園時の混雑で学習したのです。

このディズニーランド滞在中の80%の時間を、いかに楽しく過ごすかを考え、事前に対策を講じてきたのです。

 

予想通り、ビッグサンダーマウンテンは長蛇の列でした。

ついに計画を実践するときが来たのです。

まずは、並んでいる間に食べるポップコーンを買いました。

私は、妻と子供二人が並んだ大行列の最後尾に位置しました。

そして、ipodの白いイヤホーンを装着しました。

(MDプレイヤーだったかも知れません)

お気に入りの80年代のメロウな曲が心地よく流れてきました。

周りのざわめきが遮断され、自分だけの世界に入りました。

そして、おもむろに首から下げたミッキーマウスが描かれた、ストロー付きの水筒を口にしました。

ん~別世界だ。何か楽しくなって来ました。

このミッキーマウスの水筒は、以前子供が使っていたもののお上がりなのです。

しかし中身には、ひと工夫施してあったのです。

この水筒の中身は、ジンと氷を入れてきたのです。

おしゃれにライムも搾っておいたのです。

ディズニーランドのポップコーンをつまみに、好きな曲を聞きながらジンロック!

ミッキーマウスの水筒とジンロックが見事なハーモニーを奏でていたのです。

ミッキーマウスの水筒をストローで吸うおやじは、少年のようだったに違いありあせん。

並んでいる時間が気にならなくなるのです。

並んでいることが苦痛でなくなり心が穏やかになるのです。

ディズニーランドの緑や花が一層綺麗に感じ、人工的な山や池ですら和ましてくれるのです。

まさにお花畑の夢の国です。

気持ちいい風が、ほほを撫でていきます。

私と対極にいる、“少年少女の心を持った大人” たちとも仲良くできる気がして来たのです。

目の前で、子供たちに囲まれているフック船長ですら、いとおしくなってきました。

 

しかしストローでチュウチュウやっているせいか、酔いの回わりが早い気がしました。

グラスで呑んでいるのとは全然違うのです。

それでもチュウチュウ飲み続け、一人で待ち時間を満喫していました。

そして、私がいつしか “少年の心” を取り戻しかけたとき、奥さんが振り向いたのです。

「なんかお酒臭い!」と言い、水筒に目が止まったのです。

まさか!という顔で水筒のストロー顔を近づけました。

そして一言

「サイテー!」と言い放ったのです。

その後、二度と振り向くことはありませんでした。

 

私は一気に夢の国から「浦安の土地」にたたきつけられた感じでした。

その後はお母さんと子供二人の3人家族を、”少年の心を取り戻しかけたおっさん” が後に続くという、微笑ましくない光景が続いていたのです。

 

お母さんと子供二人の3人家族と ”少年の心を取り戻しかけたおっさん” の間には、深くて長いウェスタンリバーが流れていました。

いや、江戸川だった気がします。

 

 *注:今も昔もディズニーランドは禁酒ですので、園内での飲酒はお控え下さい。