台北市にはMRT(Metro Railway Taipei)という地下鉄が網羅されています。
タクシーも安いのですが、「MRT乗り放題券」があり、どこでも行けます。
頻繁に走っているので、駅でイライラすることもありません。
私たちも「48時間乗り放題券」を買いました。1000円ぐらいだったと思います。
台北2日目の朝食はMRTに乗って、鹹豆漿(シェントウジャン)を食べに行きました。
鹹豆漿(シェントウジャン)とは豆乳のスープです。
こんな感じです。胃に優しい感じで美味しいです。
それと、このお店で人気という豆漿餅(豆乳パン)と火腿蛋餅(台湾クレープ)を食べました。
お店は「秦小姐豆漿店」といい、MRTの「國父紀念館駅」から歩いて10分ぐらいのところにあります。
鹹豆漿(シェントウジャン)を食べに行くのにタクシーで乗り付けては、“クールで
セクシーな環境への取り組み”とは言えません。
やはり「MRT乗り放題券」に限ります。
このお店は日本の雑誌やTVなどでも紹介されているそうです。
そんな影響で、日本人観光客もチラホラ見かけました。
前回も書きましたが、台湾の人は親切なのです。
私たちが席を探していると、お店のオバちゃんが空いてる席へ案内してくれました。
正確には、空いてる席を作ってくれました。
お店の前の歩道に、新たにテーブルと椅子を設置してくれたのです。
そして台北のお店はドンドン広がって行くのです。
店の前の舗道いっぱいにテーブルと椅子とが並べられてます。
もっと混んでくれば、無限にお店が延びていくのでしょう。
鹹豆漿(シェントウジャン)を外のテーブルで食べていると、オバちゃんが、お店から香辛料ももって来て「これを入れると辛い、美味しい」とカタコトの日本語で説明してくれました。
台湾の人は親切なのです。
台北の人は基本的に、朝食は外食のようです。
だから、毎日食べられるような、胃にやさしい食事が提供されています。
舗道に張り出した私たちのテーブルの上には、シルバーに輝くアルミの器に入った鹹豆漿(シェントウジャン)が朝陽に照らされ眩いいのです。
その横には火腿蛋餅(台湾クレープ)とポリ袋に包まれた豆漿餅(豆乳パン)があり、まるでパリのカフェテラスで朝食をとっているような気分です。
豆漿餅(豆乳パン)にはオレンジピールが入っていて、おしゃれなパンでした。
そして、どれもとても美味しいのです。
お店の横では、お店のマダムと思われる方が、何かを焼いていました。
フレンチオムレツでしょうか? 横に置かれているはクロワッサンでしょうか?
大きな扇風機が、セーヌ川を吹く風のように、エキゾチックな香りを運んで来ます。
道路にはシトロエンが走り、テラスの前にはプジョーのスクーターや自転車が停められているような錯覚に陥ります。
フレンチタイペイ感でいっぱいです。
帰りはリヨン駅からTGVで、いや 「國父紀念館駅」から「MRT48時間乗り放題券」でホテルに戻りました。
鹹豆漿(シェンドウジャン)は100円もしません。1人200~300円で美味しくて、贅沢な朝食が楽しめました。
日本にも鹹豆漿(シェントウジャン)を食べられるお店はあるみたいですが、もっとガンバって知名度を上げて欲しいと思います。
昨日オープンした「COREDO室町テラス」のテナントに、なぜ入っていないのでしょうか?
きっとタピオカを上回る、鹹豆漿(シェントウジャン)ブームになるはずです。
女子高校生がアルマイトの食器を持って鹹豆漿(シェントウジャン)をすすっている姿が目に浮かびます。
専用の太いストローが開発されるかも知れません。
「みんな! 会社終わったらシェントウしない!」
台湾から帰ってきたばかりなのに、「秦小姐豆漿店」の思い出が頭から離れません。
先週の日曜日のお昼に、日清の「とんがらし麺」というカップ麺を1人寂しくで食べていました。
カップ麺を食べ終わっても、もう少し何か食べたい腹具合でした。
その時、鹹豆漿(シェントウジャン)を思いだしました。
冷蔵庫にあった豆乳をカップ注ぎ、チンしました。
アツアツの豆乳に黒酢を入れかき混ぜました。
思ったとおり、豆乳は固まりおぼろ豆腐のようになってきました。
いい感じです。
そこに残った「とうがらし麺」のスープを入れて味付けをしました。
台北のコンビニで、つまみに買ってきた干豆腐を入れました。
(パリが似合う鹹豆漿にはトーストしたバケットの方がセクシーかも知れません)
ネギも入れちゃいました。最後にパクチーを入れて完成です!
なかなか美味しい、ジャンキー鹹豆漿(シェントウジャン)の完成です。
アルミの器があれば、一層フレンチタイペイ感を味わえたのに残念です。
出来ればテラスで食べたい気分でした。