先週の金曜日は、いつも誘ってくる後輩と一杯呑みに行くことになりました。
この後輩は、私のOUT LOOK のスケジュール表に予定が入ってないのを見て、自信を持って誘ってくるのです。
私だって“体調が悪かったり ”スケジュール表に載せられないような“ ナイショの色っぽい予定” があるかも知れないなどという気遣いは全くありません。
" Kさん行きますよ! どうせまっすぐ家に帰っても、肩身の狭い中でチビチビ晩酌するだけでしょ! 親切で誘ってあげているんですよ!"
ぐらいに思っているに違いありません。
金曜日は、周りで空いていそうな人が、たまたま私だけだったので、私が声をかけられましたが通常はあたりかまわず声をかけています。
自分こそ日々予定が無く、家で肩身の狭い中で晩酌するのが嫌で、みんなを誘っているのです。
気遣いは無いにせよ、確かにまっすぐ家に帰って晩酌するより、後輩と飲んだ方がまだましかという消去法で呑みに行くことになるのです。
・今晩は酒を呑む
・酒は家でも、会社帰りでも呑める
・今晩は会社帰りに酒を呑む
というように演繹的に考えても呑むことになります。
・先週は、後輩に誘われ呑んだ。
・昨日も、後輩に誘われ呑んだ
・今日も、後輩に誘われたら呑むだろう。
というように帰納的に考えても呑むことになります。
なんだかんだ言っても結局は呑んでいるのです。
きっと今の若い人には考えられない習性でしょう。
ある日、一杯呑みたくて、後輩を誘ったとき、今日は家で食べるから付き合えませんと平気な顔で言うのです。
あの後輩にふられたなんて、口が裂けても言えません。
会社中で一番友達と予定が無い人みたいでショックでした。
会社の底辺にいる気がしました。
そんなわけで、こんな後輩でも誘ってもらえるだけありがたいのかも知れません。
今は、パワハラとかアルハラとか厳しい世の中なので、積極的に若手や女性をお誘いすることも、お酒を強要もすることもありませんしコンプライアンアス規定に則り過ごしています。
外国人社員や派遣社員がちらほらいる中、多様性を考慮した、健全な環境が作り上げられなくてはなりません。
今晩はこのあたりについて後輩に厳しく指導したいと思います。
しかし、一歩店に入ると、後輩の受動喫煙にさらされ、生産性の全くない話で盛り上がり、何を話したかも覚えてないまま帰るのです。
デジャブです。
帰りの電車で一眠りして、駅に付くとちょっとお腹がすいて来ました。
駅前のスーパーで何か買って帰ろうと店内に入りました。
水とちょっとしたものを買ってレジに並びました。
レジには新入社員と思われる女性が研修生の名札を付けて働いていました。
その後ろには先輩女性がファイルとペンを持って立っていました。
新入社員の接客・対応を採点しているようでした。
新入社員は、緊張の中
「クーポン券はおもちでしょうか?」
「○○カードはお持ちでしょうか?」
「レジ袋はお付けしてよろしいでしょうか?」
と初々しくハキハキと、酔っ払いのおっさんに対応してくれました。
一生懸命感が伝わり応援したくなります。
お金を支払い、採点者の先輩に
「完璧ですね。パーフェクトです!」
と言いました。
二人ともお辞儀をして、
本当にうれしそうに「ありがとうございました」と言ってくれました。
なんとも清々しい気分です。
この“清々しさ”をどこで忘れてきてしまったのでしょうか?
うちの後輩は。